子供のためのイベントで

date:1998.5.18

 5/10(日曜)に「すくすく子供ランド」という子供のための催しが産業展示館であった。いろんな伝承遊びを体験できたり、遊具があったり、塗り絵・折り紙が出来たり楽しい催しだった。なかでもウルトラマンショウは子供たちに大人気だ。これを目当てにわざわざ来る人もいる。

 しかし、気になるのは音の大きさ。あまりに大きすぎるのではないだろうか。子供はみんななるべく近くで見たくて、ステージの間際まで詰め寄っている。ステージ前に大きなスピーカがある。それでスピーカの前にいる子は耳をふさいでみていた。そういう自衛が出来ない赤ちゃんは泣き出してしまった。機器を操作している人はそういう姿は一切見ていないようだった。ロックのコンサートではあるまいし、耳をつんざくほどの音量が必要なのであろうか。我慢が出来ずに操作をしている方に音量を下げてくれるよう依頼したのだが、「聞こえなくなってもいいんですか」とか「迫力がないと面白くない」といわれてしまった。

 後ろの方で見ている人にも聞こえるようにというならば、スピーカの配置上の工夫があるはず。客席の真ん前にスピーカを積み上げるのではなく、もう少しステージ側に引いてスピーカをおき、客席の後ろにも補助スピーカをつけるといったことをすれば、均一な音量で聞いてもらうことが出来そうだ。今のPAシステムはある程度完成されたスタイルではあるのだろうが、もっと聴衆の年齢・タイプに配慮したPAシステムも考えられないものだろうか。

 耳への生理的な影響も心配だ。一時的な難聴も繰り返し暴露されると聴力の低下を招く。それより大きな音に慣れてしまうことへの怖さがある。暴走族のように大きな音でしか自己主張できない若者に育ったらどうしよう。音に対する感受性の発達途上にいる子供を相手にしていることを忘れずに拡声してほしい。

 実測例


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